たんぱく質を補うのに役立つ”プロテイン”。 アスリートや筋トレに励む人だけでなく、ダイエット目的としてプロテインを摂取する人も増えています。 しかし、一口にプロテインといっても、その種類は様々。 どれを選べば良いのか分からず、迷っている人もいるでしょう。 そこで今回はプロテインの種類や特徴、飲むタイミングなどをご紹介します。

プロテインの種類と特徴

プロテインは「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」の3種類に大分されます。
ここからは、それぞれのプロテインの特徴をご紹介します。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは牛乳を原料としたプロテインであり、牛乳に含まれるたんぱく質の約20%を占めています。

ヨーグルトの上に透明な液体が溜まっているのを見たことはありませんか?
それがホエイ(乳清)です。

ホエイプロテインは水に溶けやすいため、消化吸収が早いという特徴があります。
摂取してから約2〜3時間で吸収するため、運動後のたんぱく質の補給に適しているといえるでしょう。

また、たんぱく質の合成に欠かせない必須アミノ酸(BCAA)がバランス良く含まれているのも特徴の1つです。

必須アミノ酸は人間の体内で生成されないため、食べ物から摂取する必要があります。
なお、ホエイプロテインは製造方法の違いによって以下の3種類に分けられます。

WPC製法

WPCはオーソドックスな製法であり、国内で販売されているホエイプロテインの多くに該当します。

たんぱく質の含有量は約70%で、比較的安い価格で手に入るのがメリットです。
ただし、乳糖が全て取り除かれているわけではないため、牛乳でお腹を下しやすい人はお腹が緩くなる可能性があります。

WPI製法

WPI製法は、たんぱく質以外の成分がほとんど除去されています。
そのため、たんぱく質の含有量が約90%と高く、牛乳でお腹を下しやすい人でも飲みやすいのが特徴です。
ただし、WPC製法と比較すると値段は高くなります。

WPH製法

WPH製法は、ホエイをより早く吸収できるように加工されている製法です。
摂取してから体内に吸収されるスピードが速く、必須アミノ酸が豊富に含まれています。
また、ホエイの含有量が約95%と多いため、WPI製法よりも値段は高いです。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインはホエイプロテイン同様、牛乳を原料としたプロテインです。
牛乳に含まれるたんぱく質の約80%を占めています。

ホエイプロテインは水に溶けやすいのに対し、カゼインプロテインは不溶性で固まりやすいのが特徴です。
そのため、吸収速度が約7~8時間と遅い分腹持ちが良く、ダイエット中の人に適しています。

ソイプロテイン

ソイプロテインは、大豆を原料としたプロテインです。
前述したホエイプロテインやカゼインプロテインとは異なり、植物性たんぱく質になります。

ソイプロテインは吸収速度が約5~6時間と遅く、腹持ちが良いのが特徴です。
また、女性ホルモン「エストロゲン」と似たような働きを持つ「大豆イソフラボン」が含まれています。

そのため、肌のハリや髪のツヤを維持したり、丈夫な骨を作ったりする効果が期待できます。
したがって、ソイプロテインは女性におすすめのプロテインといえるでしょう。

プロテインを飲む最適なタイミング

中にはプロテインを飲むタイミングが分からないという人もいるでしょう。
ここからは、プロテインを飲む最適なタイミングをご紹介します。

運動後30分以内

運動後30分以内は「ゴールデンタイム」とも呼ばれており、筋肉量アップを目指している人におすすめのタイミングです。

筋トレなどの運動後は、筋肉を構成している「筋繊維」が傷ついた状態になります。
傷ついた筋肉はたんぱく質などによって修復され、繰り返すことで強くて太い筋肉繊維に成長していきます。

しかし、このときにたんぱく質が不足していると、筋肉の修復が十分に行われず、筋肉量アップが見込めません。

したがって、運動後30分以内のプロテイン摂取は、筋繊維の修復や筋肉量アップに役立つといえるでしょう。

食事時

食事から摂取するたんぱく質が不足している場合、栄養補給のために食事と一緒にプロテインを飲むことをおすすめします。

とくに筋肉量アップを目的としている人は、適度な糖質を摂取することを意識しましょう。
糖質不足になると、不足したエネルギーを補うためにたんぱく質が使われてしまいます。
これでは、せっかくプロテインを摂取しても意味がありません。

また、ダイエット中の人は糖質を抑えたいと考えるかもしれませんが、糖質不足は疲労感や集中力低下を招く可能性があります。

そのため、適度な糖質+たんぱく質の摂取量を増やすのが望ましいです。
カゼインプロテインやソイプロテインは腹持ちが良いため、間食として活用することをおすすめします。

就寝前

就寝前にプロテインを飲むのも1つの方法です。
たんぱく質は筋繊維の修復をサポートするだけでなく、就寝中に多く分泌される「成長ホルモン」の働きを促す役割もあります。

そのため、就寝前にプロテインを飲むことで、筋肉の成長に繋がるといえるでしょう。
ただし、就寝直前のプロテイン摂取は胃腸に負担をかけるリスクがあるため、就寝30分~1時間前に飲むのがおすすめです。

自分に合ったプロテインを選ぼう!

今回はプロテインについてご紹介しました。
プロテインは種類によって特徴が様々なため、自分に合った製品を選ぶことをおすすめします。
プロテインを上手く活用し、理想の体作りに役立ててくださいね。