健康を維持するための重要な役割を担っている自律神経。 自律神経が乱れると、日常生活に様々な支障をきたします。 「疲れが取れない」「めまいがする」といった不調が続いている場合は、自律神経の乱れが原因かもしれません。 そこで今回は、自律神経が乱れる原因や整える方法についてご紹介します。

自律神経とは

自律神経とは、私たちの意思とは関係なく、体温や代謝、内臓などの体の機能を24時間コントロールする神経です。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」で構成されており、2つがバランスを取りながら働いています。
ここからは、2つの神経の具体的な働きをご紹介します。

交感神経

交感神経は、日中や活発に活動するとき、緊張しているときに優位になる神経です。
心臓や血管の働きを促進し、胃腸の働きを抑制させます。

交感神経が優位になると、血圧や心拍数、体温などが上昇し、体が活動モードになります。
そのため、仕事や運動におけるパフォーマンスの向上が期待できます。

副交感神経

副交感神経は、リラックスしているときや睡眠中に優位になる神経です。
交感神経とは反対に心臓や血管の働きを抑制し、胃腸の働きを促進させます。
副交感神経が優位になると、血圧や心拍数が減少し、体が休息モードに切り替わります。

このように交感神経と副交感神経にはそれぞれの役割があり、バランスを取りながら働いているおかげで健康を維持できるのです。

自律神経が乱れる3つの原因

では、自律神経はどのような原因で乱れてしまうのでしょうか。
ここからは、自律神経が乱れる原因を3つご紹介します。

ストレス

自律神経が乱れる原因1つ目はストレスです。
ストレス社会と言われる現代では、多くの人が何かしらのストレスを抱えています。

多少のストレスであれば問題ないかもしれませんが、強い不安や悩みが長期的に続くと、自律神経のバランスが崩れる原因に。

すると、本来であれば副交感神経が優位になるタイミングでも、交感神経が活発に働き、心身を休められなくなります。

不規則な生活習慣

規則正しい生活の元で自律神経のバランスは保たれています。
しかし、昼夜逆転や過度なダイエット、偏食などの不規則な生活を続けていると、自律神経の乱れを招く恐れがあります。

とくに夜遅くまでスマートフォンを見たり、食べないダイエットをしたりする習慣がある人は要注意です。

ホルモンバランスの乱れ

自律神経が乱れる原因として、ホルモンバランスの乱れも挙げられます。
これはホルモンバランスを司る脳の「視床下部」が、自律神経の調節にも関係しているためです。
そのため、ホルモンバランスが乱れると、自律神経の乱れを引き起こす場合があります。

女性ホルモンの分泌量のピークは20代ですが、40代以降は急激に減少していきます。
したがって、更年期を過ぎてからの自律神経の乱れは、ホルモンバランスの変化によって起きている可能性が高いです。

自律神経の乱れによって起こる症状

自律神経の乱れによって起こる症状として、以下のものが挙げられます。

・頭痛
・息切れ
・動悸
・立ちくらみ
・下痢
・便秘
・不眠
・ほてり
・食欲不振
・不安感

自律神経を整える5つの方法

ここからは、自律神経を整える方法を5つご紹介します。
ぜひ日々の生活に役立ててくださいね。

適度にストレスを発散する

自律神経を整える方法1つ目は、適度にストレスを発散することです。
誰しも生きていれば仕事や人間関係などで悩むことがあります。
そのため、完全にストレスを溜めないことは困難です。

そこで重要になるのが、ストレスをそのままにせず発散すること。
美味しいものを食べたり、友人と出かけたり、旅行に行ったりするなど、楽しさや喜びを感じられることを取り入れましょう。

多忙な毎日を過ごしていることで時間に余裕がない人は、スケジュールの見直しも必要です。
頑張っている自分を褒めたり、認めたりすることも、生きていく上でとても大切なことですよ。

生活習慣を改善する

自律神経を整えるためには、生活習慣を改善することも重要です。
毎日遅くまで起きていたり、過度なダイエットをしたり、寝る前にスマートフォンを触ったりしていませんか?

こうした習慣は自律神経の乱れに繋がるため、なるべく早めに改善することをおすすめします。
栄養バランスの整った食事と、早めに就寝することを心がけましょう。
そして、起床後は朝日を浴び、体内時計をリセットさせることが大切です。

ストレッチをする

自律神経を整える方法として、ストレッチも有効です。
ストレッチをすることで筋肉がほぐれ、血行が促進し、副交感神経が活発に働きやすくなります。

とくにデスクワークの人は、積極的にストレッチを取り入れましょう。
大きく動かなくても、背筋を伸ばしたり、体を捻ったりするだけで十分な効果を期待できます。

アロマを使用する

アロマにはリラックス効果があるため、副交感神経の活性化に役立ちます。
中でも、リラックス効果の高いラベンダーや、ストレスの緩和に効果的なベルガモットがおすすめです。

効果だけでなく人それぞれ匂いの好みが異なるため、自分に合ったアロマを選びましょう。
日々の生活にアロマを取り入れ、心と体をリラックスさせてくださいね。

腹式呼吸を意識する

腹式呼吸を意識することも、自律神経を整える方法の1つです。
横隔膜が広がる腹式呼吸は、副交感神経の活性化に効果があります。
腹式呼吸のやり方は以下の通りです。

1 大きく息を吐き、お腹をへこませる
2 大きく息を吸い、お腹を膨らませる
3 ここまでの動きを繰り返す

自律神経を整えて健康を維持しよう

今回は、自律神経が乱れる原因や整える方法についてご紹介しました。
自律神経はストレスや不規則な生活習慣によって乱れ、様々な不調を招きます。

慢性的なストレスを抱えていたり、頭痛やめまいなどの不調が続いたりしている人は、今回ご紹介した自律神経を整える方法を試してみてくださいね。